旧暦びより。出かけませんか。

小満(しょうまん) 5月21日ごろ
麦の穂が実り、少し満ちてきたという意味の「小満」。それが転じてすべ
てのものが次第に成長し、天地に満ちはじめる時節になったという意味に。
「新緑」から「万緑」へと移り変わる季節。「緑」はもともと色の名前で
なく、みずみずしい様子を表わした言葉。昔から、つややかな黒い髪のこ
とを「みどりの黒髪」、赤ちゃんのことを「みどり児(ご)」といいます。
このごろ吹いてくる少し強い南風を「青嵐(あおあらし)」と呼び、風ま
でが爽やかな色彩を伴い、目で、肌で命があふれんばかりに躍動する時期。
立夏(りっか) 5月5日ごろ
風薫る季節。新緑の映える、清々しい風、まぶしい陽射しは、五月晴れとい
うことばがぴったり。「立夏」とは、次第に夏めいてくるころのことです。
5月5日は端午の節句。鯉のぼりが気持ちよく泳いでいます。滝をのぼって龍
になるという鯉の滝のぼりの逸話にちなみ、男の子の立身出世を願うことか
ら揚げたといわれます。子ども健康を願う鯉のぼりが青空にはためきます。
穀雨(こくう) 4月20日ごろ
「穀雨」は百穀を潤す春雨の意。ぽかぽか陽気の春も、なかなかの気まぐれ
屋さん。晴れたかなと思えば雨を降らしたり、と思えばまた晴れたり。でも
この雨は農作物の成長には欠かせないものなのです。この時季、三日以上続
く長雨を「春霖(しゅんりん)」、降ったりやんだりする雨を「春時雨(は
るしぐれ)」、菜の花の時季なので「菜種梅雨(なたねづゆ」)といいます。
清明(せいめい) 4月5日ごろ
清浄明潔。すべてのものが清らかで穢れがなく、生き生きして明らかなこと。
これを略したものが「清明」だそうです。たくさんの花が咲き、若葉が萌え、
鳥たちが歌い出し、すべての生命が春の息吹を謳歌して輝く季節の到来です。